よく来てくれたね

我が家に新しいお友達が増えた。
最後にお友達を迎えたのは、確か2年前の冬。
近所の畑の前に捨てられていたメモリアル君を拾った時のこと。
その前は、わたしが8歳のクリスマス。金銀君。
その前は、わたしが生まれる前から家にいたブラザーズ君。

昔からそばにいてくれた3人とは本当にたくさん遊んだ。
子供時代を特に一緒に過ごしたのは金銀君。
金銀君は4人で遊べる友達なんだけど、もう本当に、ぶっ壊れるくらい遊んだ。
テニス、乱闘、カーチェイス。
中でもわたしのお気に入りは、血にまみれた略奪のゲーム。
光り輝く星を手に入れるため、
ある時は雪山で崖から落としあったり
ある時は火の粉の降り注ぐベルトコンベアで落としあったり
またある時はお腹が爆発するほどのピザを食べた。
金銀君とはわたしが中学生くらいの時に一度疎遠になってしまった。
悪いことをした。
でも、彼はわたしを信じてずっと、部屋の隅っこで待っていてくれた。

時は流れてわたしは高校を卒業した。
バイトもできず仕事もなくお金もない。
時間だけがあった。
そんなわたしに声をかけてくれたのが、ブラザーズ君だ。
ブラザーズ君はママとパパの旧友。
今まであまり遊んだことはなかったけれど、とにかく暇だったわたしは
そっとブラザーズ君の手を取り、友達の家に出かけた。
友達はわたしとブラザーズ君を歓迎してくれて、そこからの半年間、
私たちはテレビの前からほとんど動けなくなってしまった。
なぜならやることができたから。
わたしたちは誘拐されたお姫様を救うために旅に出ることになったのだ。
行く手を阻む沢山の敵、奇妙な地形。
あの時は本当に大変だった。
自分を見失いそうにもなった。もうダメかと何度も思った。
だけど、その度に、ブラザーズ君がわたしに囁く。
「もう1回!」
そうだ、もう1回やってみればいいんだ。
そしたら何かが変わるかもしれない。
今日がダメでも明日なら、来週なら、来月なら・・・
そうしているうちに月日は流れて、離れていく友達もいた。
マジで焦った。
ちゃんとしようと思い、わたしは働き始めた。

働き始めてからも、時々あの王国へ帰る夜があった。
最高の夜。わたし王国大好き。
王国は回を追うごとに充実した。金銀君も途中から仲間に加わった。
わたしを囲む、友達の山。
王国はジャングルになったり宇宙になったり電車になったりなったり
とにかくやることが多い。時間が足りない。出られない。
だけど生きていかなくてはいけない。
どうしたらいいのかわからず夜中に家を飛び出した時、
メモリアル君と出会った。運命かよ。

メモリアル君は他の2人と少し違った。
イニシアルがPだったのだ。
「今まで、わたしの周りにはNしかいなかったの。」
「へぇ〜珍しいね。俺の周りはPしかいないよ。Pもいいもんだよ。」
「(ゴクリ)」

すぐにメモリアル君のための装備を整えた。
メモリアル君は大人の色気のあるやつで、ちょっと意地悪。
とにかく沢山の女の子を落とそうとしていた。
わたしも夢中になった。
なのに、あと少しで落ちそうって時に、メモリアル君は眠りに落ちてしまう。
ほらね意地悪でしょ?
彼が意地悪なのは、きっと道に捨てられていた過去が原因だろうな。
可哀想なメモリアル。

メモリアル君も王国に連れて行った。
王国は絶体絶命都市に変わった。
絶体絶命の都市で眠れるわけもなく、夜を明かしたことが何度あったか。
最高の仲間に囲まれた夜。
こんなに良い夜はない。いつまでも続いたら良いのに。

でも、
わたしはこれを何年やっているんだろう?
もう2年経った。
金銀君に関していえば、16年。
16年、全く同じことをしている、わたし。
これは・・・怖い。めちゃくちゃ怖い。
16年もポケモンスタジアム金銀のミニゲームやり続けてるの怖い。
16年もマリオパーティー3の雪玉ゴロゴロではしゃいでるの怖い。
16年もマリオテニスやっているのにまだ出てないテニスコートあるの怖い。
怖すぎる。死ぬのか。
わたしはこの先もずっと64の同じゲームで遊び続けて死んでいくの?
怖い!!!!怖い!!!!!!!!!ぎゃTWBKC@、D

「使ってないプレステ3あげるよ」

え、今、なんて言った?

「使ってないプレステ3あげるよ」

革命の音がした。

スーパーファミコン・・・1990年発売
NINTENDO64・・・1996年発売
PlayStation2・・・2000年発売

2000年で止まったいたわたしの時間が...


PlayStation3・・2006年発売

2006年!驚異の!2006年!
わたしもう12歳!6歳から!一気に!12歳!

ということで、年が明けてわたしは遂に12歳になりました。
今年は12歳らしく去年よりさらにエンジンを吹かせて
ギュインギュイン頑張っていこうと思うので今年もよろしくお願いします。
ちなみに、年が明けてわずか23日で既に海賊王になりました。




あけましておめでとうございます。



3 コメント:

  1. 友達も大事にされて、凄く喜んでいるんですね。
    でなきゃ、そうそう そんなに 長井(?)間、
    動き続けられるもんじゃないでしょうから。

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  2. 友達の親もきっとさぞ喜んでるだろうね。ブラザーズ君も金銀君もメモリアル君も僕も友達だよё笑
    あと無双君もいる。海賊王の素敵なブログまたを楽しみにしています!

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  3. 面白い文章。人間味があって好き。ほんわかしました。ありがとう。

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